2年続けて、コロナに振り回された2021年もまもなく終わり…ですが、その前に! 次回公演の詳細が決定いたしましたので公開します!
ここのところ、つか作品を連続してきましたが、次回は久しぶりに新作戯曲を上演します。原作は、僕(渡辺)が愛してやまない坂口安吾の小説から、傑作と名高い「夜長姫と耳男」です。舞台化作品としては、野田秀樹さんの「贋作・桜の森の満開の下」がこの「夜長姫〜」と「桜の森〜」の2作品をモチーフとしていることで有名ですが、今作はガッツリ「夜長姫」一本です。
幻想的な美しさの漂うこの作品を、どのように舞台化しようかずっと考えていたのですが、主人公である耳男を「耳男自身」と「心の声」の2つの存在に分けて戦わせてみようと思いつきました。以前に江戸川乱歩の「芋虫」を舞台化したときにも苦心したのですが、作品全体に漂うこの独特の空気感をどのようにしたら舞台の上で表現できるか…作り上げていく過程がとても楽しみです。
今回も、頼りになるキャストに集まってもらいました。今秋、共に「二代目はクリスチャン」を上演した扉座から鈴木利典さん。古巣の北区AKT STAGEから、すでに常連の相良長仁さん、初参加・鈴木万里絵さん。つか劇団の大先輩・友部康志さんも常連化して参りましたし、そしてなくてはならないのがこの方、ずっと9PROの振付をしていただいているダンサーの遠山結子さん。今回は振付だけでなく、出演もしていただきます。
この2年、つかこうへいの名作・傑作を上演してきてエネルギーは満タンです。9PROJECTの次なる挑戦にご期待ください!
脚本・演出=渡辺和徳