9PROJECT vol.12「二代目はクリスチャン」(公演中止)
原作= つかこうへい 脚本・演出= 渡辺和徳
出演=高野愛・熊倉功(BRATS)・相良長仁(北区AKT STAGE)・新澤明日(TEAM JACKPOT)・小川智之・友部康志・岩崎祐也(劇団朱雀)・仲道和樹(劇団PATHOS PACK)・諏訪貴大(劇団現代古典主義)・藤原儀輝
日程=2020年4月8日[水]〜12日[日]
会場=d-倉庫
席種=自由席
料金=一般 3,500円 / 学生 2,500円 (前売当日とも)
「二代目はクリスチャン」の公演中止 & DVD販売のお知らせ
公演中止にあたり、演出より
ABOUT
つかこうへいの傑作映画を完全舞台化!
ヤクザの二代目を襲名することになったシスター・今日子の女残侠伝!
「二代目はクリスチャン」は、1985年に「野生時代」に発表された小説。同年、井筒和幸監督、志穂美悦子主演により映画化され大ヒットした。1999年、つかこうへい演出で舞台化されたが、同年の東海村JCO臨界事故を受けて「緊急特別バージョン」に変更。つかこうへいが、初めて原発問題を直接取り上げた作品に生まれ変わった。
2007年、つかこうへいから作品を託された渡辺が、小説とシナリオ、つかが書きかけていた「北区版」の断片を元に、原作通りのストーリーで舞台化。その後も、後継劇団にて複数回再演されている。
今回は、12年の時を経ての再挑戦となる。9PROJECTでは「かけおち」「つか版・忠臣蔵」など、映像作品からの舞台化にも挑戦してきている。その経験を経て、脚本、演出共に2007年版よりもさらにパワーアップして、より原作の面白さ、興奮を体感できる舞台となる。
さらに、今回殺陣をつけるのは、ジャパンアクションエンタープライズの西本良治郎氏。東映、大映作品を中心に、50年以上に渡って、映画・舞台・TV等でアクション監督・殺陣師として活躍されてきた西本氏が、迫力の切り込みシーンを生み出します。
新たに生まれる新生「オーソドックス・バージョン」にご期待ください!
STORY
赤子の頃、教会に預けられて育てられた、シスター今日子。
真面目で愛情深い彼女だったが、ある土砂降りの雨の日に一人のやくざ者と出会い、恋に落ちたことから運命が変わり始める…。
今日子こそは神戸を取り仕切る極道、神龍組のただ一人の跡取りであり、そしてその父を殺した男こそ、嵐の夜に出会った男・英二であった。
「どうしてこんなに好きになってしまったんでしょうね。でも私は、父を殺したあなたを愛したことを誇りに思いたいのです。主からも「いい恋をしたね」と祝福してもらいたいのです」
組と自分を守るために死んでいったヤクザたちのため、今日子はついに刀を抜く…。
演出より
まだ、つかさんが元気だった2007年、一本の電話がかかってきた。
「渡辺、二代目をやってみろ」
「わかりました」
「誰でやる」
「高野でやります」
「そうか、分かった」
そうして、僕は「二代目はクリスチャン」の舞台版に取りかかりました。
当初から、映画と小説の面白さをてんこ盛りにした舞台を作ろうと考えていました。手がかりになるのは、小説と映画のシナリオ、そしてつかさん自身が書きかけていた「北区版」の断片のみ。何度も何度も改稿を繰り返し、あの「オーソドックス・バージョン」を作り上げました。
当時は大変好評をいただきましたし、今も北区で「二代目」をやるといえば、このテキストが使われています。しかし、僕には大きな後悔がありました。
それは「まったく書ききれなかった」ということです。
つかさんから託された、大きな舞台。それもオーソドックス版としては、初の舞台化です。気持ちだけは逸るものの「つかさんなら、ここでガツッと場を変えるはず」「ここで何か面白いことをやるはず」…などと思っても、その「何か」が出てこない。なんとか形にしたものの、まだまだもっとやれたはず…という思いばかりが募りました。
この世には、圧倒的に敵わない才能がある。
とっくに知っていたはずの、つかこうへいの書く台詞の恐ろしいまでの強さと、背中の遠さを思い知らされた経験でした。それは脚本家として何年かの経験を経て、それなりに「書けるようになった」と思っていた僕にとって、非常に苦いものでした。
あれから12年。逃げるように背を向けてきた作品でしたが、今回、9PROJECTという自由に遊べる場を使って、もう一度この作品に挑戦することにしました。主演は、前回と同じく高野愛。今、新たに作り上げる「オーソドックス・バージョン」です。
12年前の作品は僕に、追うべき師の「背中の遠さ」を教えてくれました。あれから少しは近づけたのか…今回の挑戦を楽しみにしています。
脚本・演出 渡辺和徳
CAST
シスター今日子/高野 愛
英二/熊倉 功
(BRATS)
相良 長仁
(北区AKT STAGE)
新澤 明日
(TEAM JACKPOT)
小川 智之
友部 康志
岩崎 祐也
(劇団朱雀)
仲道 和樹
(劇団PATHOS PACK)
諏訪 貴大
(劇団現代古典主義)
藤原 儀輝
ACCESS
JR各線、京成線、日暮里舎人ライナー
「日暮里駅」
JR南改札口より、徒歩7分
住所:東京都荒川区東日暮里6-19-7
URL : 劇場公式サイト
TEL : 03-5811-5399
*公演についてのお問合わせは、9PROJECTまでお願いいたします。
脚本・演出/渡辺和徳
1978年、東京都生まれ。
北区つかこうへい劇団に入団後、つかこうへいに文才を認められ、氏のもとで作・演出を学ぶ。
2003年、少年隊ミュージカル PLAYZONE「Vacation」で脚本業を開始。以降、演劇作品の脚本、演出を数多く手がける。
【つかこうへい原作作品】
「二代目はクリスチャン」「広島に原爆を落とす日」「弟よ!」「愛人刑事」「龍馬伝」などの構成、脚本を担当。
つかこうへい作品の演出は多数。
【主な脚本作品】
◇青山劇場「SAMURAI 7」「女信長」(原作/佐藤賢一)
◇明治座「神州天馬侠」(原作/吉川英治)「大江戸緋鳥808」(原作/石ノ森章太郎)
◇新国立劇場「AZUMI 幕末編」(原作/小山ゆう)
◇Zeppブルーシアター六本木「あずみ〜戦国編」(原作/小山ゆう)など。
殺陣/西本良治郎(ジャパンアクションエンタープライズ)
STAFF
舞台監督=久保田智也
照明=三澤裕史(あかり組)
音響=中越遥香(エスイーシステム)
振付=遠山結子
宣伝美術=村松丈彦
宣伝写真=堀内亮太
衣装協力=雪浦憲一
協力=つかこうへい事務所
ジャパンアクションエンタープライズ
(株)BRATS
劇団朱雀
北区AKT STAGE
劇団現代古典主義
劇団PATHOSPACK
TEAM JACKPOT